1982年

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   @ A 1982年2月 グランド・セントラル・ターミナル内で                                                B 1982年9月ワシントン・ユニオン・ステーション

スティーム・タウン・USA、ヴァーモント州、ヴェロウズ・フォールズ(Vellows Falls, VT) 1982年10月

  ネルソン・ブローゥン氏が設立したスティーム・タウン・USA が、以前操車場の候補地としてターンテーブル等の設備が既にあったヴェロウズ・>
  フォールズ町外れのリヴァーサイドを展示場所として移動してきたのは1963年頃。
  元々は氏が個人的に集めた40〜50両の蒸気機関車をNPOに移管したもの。
  リヴァーサイド駅からチェスター迄、動態保存の機関車による運行もしていた。
  残念ながら氏は1967年、49歳で私有飛行機での事故により亡くなった。 この為、売却された機関車もあり、保守も悪くなった。
  その上に1970年ヴァーモント州が大気汚染防止条例を決め、蒸気機関車の運転は禁止となった。
  来客数が激減した為に例外として蒸機による運行は再開されたが、運営は厳しく、観光客が訪れ易い場所を捜し、>
  1984年にペンシルヴェニア州のスクラントンに移動した。
  最終的にスティーム・タウン・USA は1986年に倒産。しかし連邦政府により、スクラントンの駅、扇状庫、ターンテーブル等を含んだ一帯が
  1986年に国立歴史地に指定され国の管理となった。(1988年頃に訪れましたが、写真が見つかりません)。 
  移管前にコレクションから、米東北部に関係の無い機関車等が売却されたり、各地のコレクションと交換されたりしました。
  ビッグ・ボーイは西部の機関車ですが、大きいという事でか、保存されています。

               
    C D リヴァーサイド駅に進入して行く。 機関車は不明。                         E スティーム・ショベル・カー

           
 F 下を参照                     G グランド・トランク・ウエスターン鉄道 No.6039    H カナディアン・パシフィック鉄道 No.2929

                                             
             I レディング鉄道 T-1 No.2044              J No.1246           以下8枚はUPの  ビッグ・ボーイ  No.4012

           

               

         


@ コン・レール GE B23-7  No.1901   B-B     1978年製
   GE FDL12 12シリンダー 4行程 ターボ・チャージド・エンジン  2250HP  1680Kw 
    GEは1940年からアメリカン・ロコモーティヴ社と産業用機関車以外は共同製作していたが、1950年に終了。
  1959年から単独での米国向ディーゼル機関車製造を始めた。 最初の形式は U25B。
  U はユニヴァーサルの略だが、Uボートのニックネームが付いた。 25 はエンジン出力。 B は2軸動輪台車。
  3軸動輪台車は C。 25から始まり、出力の違いで 28(2800HP)、30、33、36の B、C 形式が製造された。
  1977年には電気関係を向上させた B、C シリーズの製造(ダッシュ-7 シリーズと呼ぶ) を開始した。
  全長約 18.6m

  後に連結されているのは旧型の第3軌条集電の電車(1100型。
  プルマン社の1962〜1965年製)私が最初に乗った頃は籐でカヴァーされた転換式クロス・シートだった(2+2)。
  古くても冷房完備だが、乗降ドアは旧客車と同じく手動開閉。
  タレイタウンの駅で、急いでいたのか、ドアを早く開けて飛び出した乗客が転倒、死亡した事件があった。
  これ以降車掌がデッキを巡回し(車内改札なので、2,3人からラッシュ時には数人載っている)出入り台に出難くなるどころか、
  車両間の行き来も止められる様になった。
  運転室は前後のデッキ車端にあり、デッキの乗客には剥き出し。 事故が起きる前迄は計器を見る事も、
  運転士席に座る事にも文句は言われなかった。
  先頭車の場合、運転室側の車内通路ドアハンドルに運転室側から 板を挟み込み、途中駅では使用できない様にしていた
  (ラッチが甘く、走行中に開く事もあるので)。 G.C.T.着き、運転士が片付後に板を外すと、待ち構えた乗客がワッと飛び出す
  (20m以上の車長があるので、よっぽどグズの運転士で無い限り、待っていても早い場合が多い)。
  デッキの乗降ドアの下には網目の鉄板があり、低ホームの駅では乗客係が板を跳ね上げて、下に設置されたステップで乗降していた。
  この日は大雪で(出入り台は隙間だらけで寒い。内側ドアの開閉が甘い車両では、例の板を捜さないと凍えてしまう)、
  機器に雪が舞い込んだか、第3軌条の集電靴を飛ばしたかして、走行不能になったのかもしれない。  
  この電車には数年以上お世話になった。
  (夏にはエアコンの水が天井から垂れてくる事もあったり、最初に乗った形式だったので、懐かしい)

A MTA FL9 No.5044
  後に見えるのは、これ又、旧型電車だが連結されていたかどうかは記憶に無い。 雪が付着している事から、入線したばかりとは思えるが。
  客扱いをするプラットホームでもないようだし。

  この時点で No.5044 はメトロ・ノース(メトロポリタン・トランシット・オーソリティ--MTA--を改組し、北方面通勤区間がメトロ・ノースとなった。
  地下鉄やバス、ロング・アイランド方面の通勤区間も MTA の1部門である)  No.5044は、この写真の2,3年前にGE よりオヴァー・ホール
  されている。(結果は余りよくなく、以後のオーヴァーホールは他社で行われた)

B ワシントン・ユニオン・ステーション
  ワシントンDCの駅を統合する為に造られた。 1907年に完成。 この写真は再開発前。
  基本的には同じだが、内部は商業用に大改築されている

E スティーム・ショベル・カー
  鉄道車両ではないが、蒸気を動力としたショベル・カー。
  当時、これと全く同じに見えるショベル・カーを主人公にした絵本が人気だったので撮影した。
  作られた時は、労働者に感謝され、大得意で活躍していたが、ディーゼル機関による新型が登場して必要無くなる、という話。

F 手前から No.6039(G参照)
  カナダ国立鉄道(Canadian National Railway) X-10a型  No.47 1914年モントリオール機関車製造製 4-6-4T  タンク機関車
  カナダ国立鉄道 S-1-d 型 No.3377 1919年 カナディアン機関車会社製 2-8-2


G グランド・トランク・ウエスターン鉄道  U-1-C 型  No.6039   1925年ボールドウイン製  4-8-2  5両製造された内の1両

H カナディアン・パシフィック鉄道 F1a 型  No.2929    1937年モントリオール機関車製造製  4-4-4  20両製造された内の1両
            動輪直径約 190.5cm     ボイラー圧約 21kg/cm2   シリンダー 約 42X 71cm    軸重約 25トン  機関車のみの重量 109t
      火格子面積約 7m2     牽引力約 11767kg
             動輪 2 軸で直径が 190cmと言えば、いわずと知れた高速旅客列車用。


この前の形式 F2a (何で2の方が古いのか不思議です)は
      180km/時 超の速度記録を持っています。 駅間距離の短いローカル列車の高速運転用に計画されたようですが、
      地方路線のローカにも、使われたようです。 軸重が25トンもありますし、ボイラー圧も21kg。
      計算が(昔は良くしていましたが)面倒臭いので省きますが、C62 位か、それ以上の実質牽引力があるような気がします。

I レディング鉄道 T-1 No.2124  1971−1972年のページに出ているT-1の姉妹機。
      元は1924年ボールドウイン製 形式 I-10a  2-8-0  No.2044。 1947年にレディング鉄道によって 4-8-4 に改造された。
       1963年にスティームタウンに売却された。 現在は ペンシルヴェニア州、スクラントンの国立歴史場で保存されている。

J カナディアン・パシフィック鉄道 G5c型  No.1246  1946年モントリオール機関車製造製    4-6-2  

K〜 ユニオン・パシフィック鉄道 4884-1型  No.4012   アメリカン・ロコモーティヴ社1941年製  4-8-8-4 
       いわずと知れたかのビッグ・ボーイです。   1941年に20両、1944年に戦時増強用として5両製造。
       機関車長:  25.99m。    全長: 40.47m   全巾: 3.4m    全高: 4.94m   ボイラー径: 2400mm
       動輪直径: 1727mm   先輪径: 914mm    従輪径: 1067mm
       機関車重量約: 346t 軸重約: 30.6t  全重量約: 567t  
       炭水車重量約: 155t(荷重 2/3 時) 石炭約: 27t  水: 83t
       ボイラー圧: 21kg/cm2。   シリンダー: 603 × 813 mm 2組   火格子面積: 14.2 m2
       煙管伝熱面積: 468 m2    火室伝熱面積: 67 m2        過熱面積: 190 m2   タイプ E 型スーパーヒーター
       最高速度: 130 km/時      牽引力: 62368kg   18357 kg/m  
       4000トン列車を最急11.4パーミルの勾配で運行した。  世界最大の蒸気機関車と言われるが、牽引力でいえばノーフォーク・
       ウエスターン鉄道の Y6 形式(マレー式の2-8-8-2) は 22510 kg/m を誇る。

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